Kamaseinu-v2

ついにまた自サイトで語る時がきたのだ。

ワールドエンド・シンドローム

アしました。

(!)ここから全てネタバレ配慮なし

面白かった!

主人公くんの性格のブレが気になるものの、(女への態度の急変が怖い/いきなりセクハラ紛いの発言をするなど)まあそこはギャルゲーたるゆえんか…?と思って流し気味に女の子たちとの逢瀬を楽しんでいましたが

真相編!ここか!オマケ扱いの短い追加エンディングかと思いきや、正味ここに辿り着くために、ここの感動を強めるためにド王道スタイルの伝奇系片田舎ハーレムゲーをやや退屈な雰囲気を纏いながらやってきたと言わざるを得ない。

アニメナウルートが(おそらく)真相編につながる正史なのだと思いますが、そのルートだけでなく、他ルートを何周もしたからこそプレイヤーに察しがつく匂わせなどが巧みで、雪乃ルートのみBAD表現がない、空くんが姉の死因を正確に語るシーンがない、財布を拾った先生がなんかよくわからない理由で恩を着せてくる、雪乃目線で真相がスタートするなど挙げればキリがないほど丁寧に答えとひっかけが散りばめられていてこちらをかき回す気満々なところが、わりかし素直に攻略できてしまう恋愛ルートとの対比のようで面白かったです。記憶をなくした犯人に犯人扱いされてるときのドキドキ感なによ。「その名前呼ぶ価値ありますか?」ってひどくない?偽名つかっただけで?俺(※空くん)何しちゃったの?と思ったじゃん。

基本的に自分で名前を打ち込むゲームは主人公=自分だとおもってプレイするスタイルなのですが、それが今回良い方向にハマって、真相編で明確に主人公≠自分が提示されるんですよね。空くんしか知らないはずの情報を、空くんが一切開示しないせいで誰も(プレイヤーも)知らない、という叙述トリックが成立してるのがTOY BOXさんが一番やりたかった、(みせたかった?)ところなのかな〜と思いました。

このふたり萌える〜。

雪乃ルートの最後の方で竜崎さんが「RING交換なんてできるわけないじゃない。友達じゃないんだから」ってつぶやいて、結構このふたりの良さをドーンとお出しされてた気がするんですが、案の定上の画像のシーンで涙腺が決壊しました。竜崎さん、憧れの作家もようやくできそうだった友人も、全員死人だったの…?つら。

 

そしてめちゃくちゃ気持ちのいい終わり方。健介がニカレイの正体を知ることができてよかった…。健介って…いいやつだから…。お前が気を遣ってくれなきゃ俺この部に馴染めてなかったよ…。てか健介が舞美一筋っていうのがめちゃくちゃ好きで…ふたりが結婚したら空くん、健介と親戚になれるし、毎日ワイワイで、とっても楽しいと思うんだよな…俺…。(俺はアニメナウと鷹目の女子を産みます)仮メンバーの健介がミス研の未来のあり方を提示するのもかなり本質ついてていいですよね。

 

デッドリー・プリモニションに通ずるところも感じられてやってよかったです。面白かった!

未解決事件は終わらせないといけないから

アしました。

(!)ここから全てネタバレ配慮なし

新しいゲーム体験だった!叙述トリックが気持ちいい〜〜。

どっちのEDも余韻が良くて、先に下のやつみちゃったから、その上手さにやられたけど救い的には上のもいい…。こういう題材で後味がここまで良い作品というのもいいですね。韓国のゲームだったのか。酒飲みながらやってたら途中まじで眠さがヤバだったけどいっきにやらないとわかんなくなっちゃいそうで、でもいっきにやれちゃうボリューム感でよかったとおもいます。このタイプのゲームが10本入ったお得パックだしてほしい。ゲーム作りを甘く見ている人の発言です。

UNDERTALE

(一周目)クアしました。

(!)ここから全てネタバレ配慮なし

【1周目】Nルート

今更!という感じですが、それでも生涯を通して!できる限り!ネタバレから目を背けて生きてきて!今!teguruくんがやるというので!同タイミングでクリスマスの日にはじめました。

選択肢による小粋なギミックがありそう、というのとルート分岐がえぐそう、というのは察しがついていたのですが (あとは花のキャラのエロ同人がある…(イベント会場で見たことがあるから…))、まず一周目はできる限り全力の無知でいこうと、魂のすすむままにプレイした結果、トリエルだけを殺してのNルートになってしまい…なんか最悪になってしまった…。

ちがうの、わからなかったの。倒すしか無いのかと思ったの。モンスターを倒しちゃいけないとは(本人に)言われてたけど、そうも言ってられないからこそのそういうアレかと思ったの。

てか最後の攻撃だけめっちゃ強くなって怖かったんだが?????途中としょんか(わざと誤字です)の本に「強い殺意を持つと攻撃力があがる」みたいなめっちゃ怖いことかいてあるし???あたしそんなつもりじゃなかったんだけど????てか最初から最後まで通してその時しか経験値得なかったから一生レベル5だったっていうのがも〜めちゃくちゃ罪悪感感じさせてくるじゃん…。ごめんて…。トリエルのおかげでサンズがあたしを見守ってくれたとか、最近扉の向こうのおばさんの返事がないとか、もうわかったって…。やめて…。

一周目の素直な感想としてはMOTHERの影響を受け、 OMORIに影響を与えた名作というのを端々に感じる丁寧で美しく遊び心がこ憎い良ゲーといった感じです。

最後見逃してやった花に頼まれたので、今度こそ心に不殺を誓い、2周目、やっていきまっしょう!

 

【2周目】Pルート

2024.04.22 実に4ヶ月ぶりの起動。若干操作がおぼつかないものの無事PルートEDみれました。最後、トリエルと別れないとこの写真は撮らないんだね。家に帰る物語だもんね。でも一緒に暮らしたあのいっとき、枕元においてもらったバタースコッチをまた作ってもらえるの嬉しいなあ。

前回で1人だけ殺してしまったトリエルが始終楽しそうでよかった。あんなに立派にみえたアズゴア王を完全に尻にしいている。友達もたくさんできて嬉しそう。メールも。アンダインとアルフィーも嬉しそうで嬉しい。両思いだったのか。美しい。

てか真実のラボて、めっちゃとんでもないことアルフィーしてるじゃん。ケツイ研究怖すぎるけど、まあ科学者なんてこんなもんか…。オタクだし…。モンスターがみんなほんわか脳なせいで許されちゃってる。

フラウィはつまりタマシイが抜けたアズリエルで?プレイヤーがゲームをやめちゃうのを怖がってる?(モニカ的心理?)タマシイが抜けたことで優しい気持ちとか愛する気持ちを、ゲームが繰り返されるうちにすり減らしてしまった。どゆこと?

バリアがはがれて今まで旅してきた道中をめぐるのすごいな。セリフ全部変わってるよ。こんなに美しい終わりだっていうのにまじでこんなことやらないといけないの?の気持ちを胸に惨殺の、3周目、やっていきまっしょう!

 

【3周目】Gルート

2024.04.23 始まってしまった。嫌ですねえ、音楽はないし、ほんとうにみんなに嫌がられてるのがわかる。こわい。店のアイテムを盗ませるな。怯えないで…いかないで…。これがフラウィの気持ち…?違う…?わからない…なぜなら今度は間をあけずになんとか、Gルートをクリアしちゃいたいと思っているのだが、あんなに大変だったふじみアンダインをさらに上回る大変さでサンズがまだ倒せてないのだ。中間にギリいったくらい。Pルートアズリエルが言ってたけどゲームが繰り返されることのむなしさ、急にリセットされることの怖さについて語ってる。この世界はゲームだって自覚がキャラクターたちにある?

5時間やってまだ倒せない。体(主に腰)が終わってしまった…休ませてください…。

パラノマサイト FILE 23 本所七不思議

アしました。

(!)ここから全てネタバレ配慮なし

てか怖すぎんだろ…!(チュートリアル

発売前からトレーラーを横目でチラチラ見てるくらいには気になってもいたし、日本ゲーム大賞優秀賞を受賞されたりしてるのも知ってたし、信用できるセンの友人から勧められたりしてたのもあっていつかやりたいと思っていたのですが、ついに自分の良きタイミングでセールが来た!ので満を辞してプレイを始めたのですが、んンンンン怖い!!!!!

最後までやって初めて「ああそういう趣旨(殺人を止める方向)のゲームか!」って気づいたのはいいんですが、チュートリアルの見回すコマンドの怖さよ…頼る気まんまんでいた葉子ちゃん早々の離脱よ…てかアンタいきなり後ろに回り込まないでよ!???

(ゲームやってて今年一番心臓が止まったシーン)

めちゃめちゃ怖かったつーの!でも、前述した通り全編通すとホラーというよりもコミカル怪奇ゲー人情派として捉えられるとこも多く、ものすごく楽しめました。コミカルなのは内容というより登場人物達ですが、ばっさり耳が痛い社会風刺なども取り入れられていて、そこらへんのバランス感覚がとっても素晴らしかったです。チュートリアルの怖さが中盤も「何が急におこるかわかりませんよ」と釘を刺してくるし…。相手の能力がわからず多すぎる選択肢から会話で探り合いしてるのも脳が回転してるおもしろさがあるし(あやめちゃんにパパとのしんみり話させてるときに発火死させたので最高にサイコマダムになってしまった…。その前に一回タバコで探り入れて殺されてしまったので仕返しがしたかった…(最低))、色々な『面白』の要素を用意してくれているのが本当にサービス精神旺盛な作品でよかったです。

個人的にメタゲーというか、ゲーム外の自分に問いかけてくる作品(第四の壁破壊ゲー?)に弱いのですが、あたしが●●●●って…コト!?になった瞬間のピースのはまっていく感じが気持ちよかったですね。メタがその場の「ドキッ」で終わらせられてないっていうか(第一PCに登録してる名前で急に呼ばれるくらいではもう驚いたりはしない。俺はモニカと恋愛をしたことのある俺だから。/メタ要素というと音量消して相手の能力無効!はONE SHOTを思い出したりする良ギミックでしたが、蝶澤さん拉致シーンで部屋明るくするのに画面の明るさ変えてもダメだったのはなんでだよ笑!になった。)そもそも第四の壁破壊でもないっていうか。見合う言葉を知らない。

ただ、全てのルートを探り最善策を模索し、被害を最小限につとめる、というかなり理想的というか穏便な考えを土御門セイマン先生がされたおかげで、思わず「じゃあボスが目の前で死んじゃった襟尾くんも、事件解決後に逮捕される約子ちゃんもいないんだね😭😭😭😭」とガッツポしたのも束の間、友人に「銀座の寿司も無いってこと…」と言われなんだかとても寂しい気持ち…。

(嘘…だよな…?)

ノベルゲーって、全ての分岐ルートがありえたことで、事実で、どれが正しいというわけでもないっていうところがすごく好きなんですけど、このゲームは絶対に1本道に収束する!のが正規ルートで、この潔さこそがパラノマサイトの核たる部分であり面白さなんだろうなと感じました。約子ちゃんとミヲちゃんからたくさんの記憶がなかったことになった(というか最初から生まれていない)としても、ふたりはきっと大切な友達になっていくし、もしかしたら何かの因果が重なり別の理由からのラッキー寿司もあるかもしれない。そう思わせてくれる説得力も感じました。かなり芯の強い作品で好感度がとても高いです。

というわけでプレイできて本当によかったです。最初の怖さを乗り越えられてよかった。フォロワー4人くらいにがんばれ!最初は耐えて!と声かけしてもらえてよかった(みんなめっちゃやってるじゃん)。どれくらい怖かったかというとダンガンロンパV3の3章くらい怖かったです。私はあれより恐ろしいゲームはできない。

Milk inside a bag of milk inside a bag of milk / Milk outside a bag of milk outside a bag of milk

アしました。

(!)ここから全てネタバレ配慮なし

少女の不安定な精神と視点による、異質で不穏なグラフィックやサウンドがとても魅力的でした。ホラー要素といえるものもありますが、そこまでびっくり系でもなく、どちらかというと陰湿な嫌さが目立つじっとりゲーという感じ。一番怖いのは意図されたホラー演出ではなく、少女と自分の噛み合わなさというか、こちらの質問に対する少女の荒唐無稽な返答かもしれない。

【inside】

基本的に自分でプレイするつもりのゲームは前情報を入れずやりたいので、例に漏れずこのゲームをプレイするときも続編がある、ということ以外何も知らずにプレイした。実際、やってみて3つしかない実績を手に入れた時、こちらはプロローグにあたる作品なのだろうと思った。

が、実際outsideをプレイしてから思い返すと完全にこっちが本編なのである。

というのが不思議な印象だった。圧倒的に説明不足で、情報不足で、ボリューム不足。なのに、考察の余地がありすぎる本編なのだと思った。

【outside】

insideに比べとっつきやすいビジュアルと説明的な内容のおかげでinsideの理解が深まったような気がする。が、核心に迫る内容まではいかず、こちらの想像を補足する程度というのがどこまでも上手いなと思った。

どのEDを見ても救いというものはなく、日常(絶望)は続く。

 

荒唐無稽な返答が怖いと前述したが、これの強さというのはさらに現実にも影響を与えるところでもあると思う。こういう疾患を抱えてる人はいるのだろうし、実際自分の目の前に現れた時にどう対応すればいいかもわからない。自分がそうならないとも断言できない。現実の怖さだ。インターネットで出会ったとしてもこちらの言葉は届かず、少女にはただの数列だと思われてしまい、孤独は解消されない。少女は痛みよりも孤独が怖いのに少女の夢見るEDは本当に孤独なものばかりだ。

このゲームの面白さのひとつに「語り手が信用できない」というのがあって、(情緒不安定で会話もうまくかみあわない相手をプレイヤーが信用などできるわけないのだが、)学校について少女にきいたとき、何度も同じ話をさせることで少女がだんだんと覆い隠したかったことが出てくる演出がかなりよかった。インターネットで出会って、唯一本物かもしれないと思えた友人は、少女に本当は何をしたのだろう?

精神疾患にも薬による副作用についても何もくわしくないのだが、少女の症状に麻薬中毒患者のそれと似たものを少し感じた。とにかく誰かに監視されているような気になるというやつだ。インターネットで出会った友人のせいでインターネットじゅうで晒され監視されるようになったのは事実か?妄想か?それすらこちらに委ねてくる。

もちろん私は少女を好きにも嫌いにもなれない。ゲームの中のとても冷たい回答をする「(少女の仮定する)プレイヤー」とまではいかないものの、同情・憐れみの感情が大半だ。

「プレイヤ ー(私たちのこと)」とは一体なにか? 少女の頭の中の都合のいい別人格? 少女の不安定さゆえか、少女にとって許し難い返答をすることもある。少女を執拗に問い詰めたり、貶めたり、はたまた単なる自分つっこみレベルのやりとりのときもある。薬を飲み、精神が安定していると存在する(らしいがそもそも薬はきいてるのか?プレイヤーがいることではじめて買い物が成功したのに、薬がきれたときの静寂とてんびんにかけてそちらをとるのは?)

少女について考えると現実に存在する友人について考えているような気持ちになる。少女の日常(絶望)が続くように、こちらの少女への想像も終わることはない。答えが提示されていないから。良いゲームでした、と言いたくても、『でした』と過去形で言うのが憚られるくらい『今も少女は苦しみ続けている』、という実感が残る。

ゲームの中の人間を現実世界で考え続けて良い、というのはどれだけ贅沢なことだろうか。

 

帰ってきた 名探偵ピカチュウ

アしました。

(!)ここから全てネタバレ配慮なし

いや〜良いゲームでした。

私の名探偵ピカチュウ履歴は映画『名探偵ピカチュウ』と、次いで本作になるのですがなんか映画版の正統派続編?って感じで、子供向けとはいえかなり楽しめました。何を隠そう映画館で映画版をはじめてみたとき、あまりの良さに大号泣してしまい、ぬいぐるみを買い、グッズを描い、4DXを一人で見に行くらいガンハマってしまったのでこうして新作をプレイすることができて本当に幸せです。(ゲーム前作やってないけど全然問題なかった)

ポケモンは派生ゲームを除いておそらく全てプレイしてるのですが、本作はライムシティのコンセプトともいえる「ポケモンと人間の共生」にしっかりとスポットライトがあたっていて、まじで誰もポケモンバトルをしていない世界…というところの現実性に、(映画で一回感動しているながらも)もう一度感心してしまいました。今更なんだけどポケモンバトルって、あまりにもポケモンを道具としてみすぎている概念ですよね。

そもそもこのゲームのポケモン、一回もボールに入ってないじゃん。ボールに入ってポケットに入れて持ち運べちゃうからポケモンなのに全然ポケットに入らない。現実世界の動物的すぎる。保護するときとかそのまま連行すんの????になりますもん。ポケモン派生漫画とかだと、弱ったポケモンはボールにいれて移送、みたいな謎の設定すらあるのにまじでありのまま。でもそこを捨ててでも共生の世界を描いたのはかなり芸術点が高いと思いました。

ハリーとピカチュウの出会い然り、街中の人とポケモンの関係性然り、ここの街のポケモンって誰にもゲットされていないから『一緒にいたくて一緒にいる人とポケモン』なんですよね。ポケモンだけで一人で買い物もいっちゃうし、コーヒーものみにいっちゃうし自立もしてる。(それに誰もポケモンを匹で数えてない。人で数えてる)前述の通り誰もボールでしばったりしていない。ポケモンの本筋であるところの通しタイトルゲーでだんだんと無理がでてきている「強制」とは別の「共生」を綺麗に描いていて好感が持てました。

ウッウとターナーの関係性なんかかなりいいじゃん。ポケモンに面会に来るパートナーいれば、パートナーに面会にくるポケモンあり。

あとトレーナーって表現しないところもいいな。パートナーなんですよね。かなりわざと、あえてやってるところだとおもいますが、そんな肩書きなくてもこの街ではポケモンと人が両思いになってやっててんだよ…最高じゃん。

いやシリーズのポケモンも面白いし好きだし、そもそも原点なんですが実際にポケモンがいる世界にいったら「こっち」でありたいんだよ、ってところが映画でも思えたところだしこのゲームでももちろんそうだし、というところで最高の一本でした。

ありがとうございます。

このポケモンの下に出てくる一言コメント大好きなんですがゴンベちゃんが優勝しすぎている。

あとティムくんがポケモンそんな詳しくないのもいいですよね。全種覚えてるほうが現実的じゃない。いいな、このゲーム。しみじみと、良い。

謎解きもたまに普通に考えちゃったりして結構楽しめました。ペナルティないとかそこはもう。ね。対象年齢の問題なので笑